平均足と移動平均線の組み合わせは、エントリータイミングが分かりやすく人気の組み合わせになっています。
エントリー機会も比較的に多く、エントリーポイントも分かりやすいためミスをしにくい組み合わせです。
この記事では、平均足と移動平均線を組み合わせたトレードの方法を解説していきます。
目次
平均足
平均足を理解するために、まずローソク足を理解することが大切です。
ローソク足とは
ローソク足とは、江戸時代に日本で作られたもので、非常に精巧に工夫された図です。
この足型は4本値（始値・高値・安値・終値）を使用しローソクの形に表したチャートです。
始値よりも終値の方が高いものを陽線といい、始値よりも終値の方が安いのを陰線と言います。
この陰線と陽線そのものを実体といいます。
また安値と高値は上下に突き出したヒゲと呼ばれる線で表します。
ローソク足には分足、時間足、日足、週足、月足、年足などの種類があります。
ローソク足の実体の上についた線を「上ヒゲ」、下についた線を「下ヒゲ」といい、ヒゲのついていないローソク足は「丸坊主」といいます。
ヒゲを伴う線は実体の長さで相場の動きや大まかな強さを見ます。
平均足とは
平均足とは、値動きのブレを排除してトレンドをわかりやすく捉えられるようにローソク足に修正を加えた指標です
ローソク足と具体的に何が違うか説明していきます。
ローソク足は
終値：最後についた値段
高値：もっとも高い値段
安値：もっとも安い値段
それに対して、平均足は
終値：4本値の平均値
高値：もっとも高い値段
安値：もっとも安い値
です。
平均足は、ローソク足を平均化することで前の平均足との差が生じにくくなるため、陽線または陰線が連続して続きやすくなります。
そのため、トレンドの判断がしやすく通常のローソク足を使用するよりも騙しに引っかかりにくくなっています。
MT4での設定方法
MT4で平均足を表示するにはカスタムインジケーターに独自のインジケーターを追加する必要があります。
平均足のインジケーターは様々なものがありますが、ここではMetaQuotes Software Corp.が提供する「Heiken Ashi - indicator for MetaTrader 4」を使います。
https://www.mql5.com/en/code/7835からダウンロードすることが可能です。
追加できたらこのような情報を表示することができます。
実際に使う際には、
挿入 → インディケータ → カスタム → Heiken Ashi
から実行することが可能です。
移動平均線
移動平均線とは、テクニカル分析に使用される最も基本となる指標の1つです。
為替相場の加熟度やトレンドを判断するために役立っています。
一定期間の終値の平均値を平滑化して線を引くことで表示することができます。
移動平均線の種類は1つではなく、使う人や相場の動き方などで細かく使い分けるために、いくつかの種類があります。
代表的なものには、
- 短期移動平均線
- 中期移動平均線
- 長期移動平均線
があります。
短期移動平均線
短期移動平均線は大体「5～12日間」を平均化している移動平均線になります。
短期の動きをすばやく把握するのに適していますが、直近の動きを表すので騙しが多いです。
短期移動平均線は他のインジケーターや他の期間設定の移動平均線と組み合わせて使うのが主流です。
中期移動平均線
中期移動平均線は基本的に「50~75日間」を平均化している移動平均線になります。
中期移動平均線は、期間設定が75日になっているので短期移動平均線より滑らかな動きになります。
中期移動平均線は、他の期間設定の移動平均線との組み合わせでよく使われます。
長期移動平均線
長期移動平均線は期間設定が「100～200日間」なので、中期移動平均線よりもさらに滑らかに動く移動平均線です。
長期移動平均線は大きな動きはありませんが、大まかなトレンドを掴むことができます。
長期移動平均線は、上位足などで見られる大まかな動きを下位足で見る事ができるため、組み合わせて使われることが多い期間設定になっています。
また、移動平均線はトレンド中にレジスタンスラインまたはサポートラインとして機能します。
移動平均線についてより詳しく知りたい方には以下の記事もオススメです。
レジスタンスラインとサポートライン
レジスタンスラインは別名「上値抵抗線」と言われています。
価格が上昇してレジスタンスラインに近づくと、そのラインを超えて価格が上昇しないように圧力がかかります。
つまり、「上値」を超えないように「抵抗」圧力が働く線ということです。
サポートラインは別名「下値支持線」とも言います。
価格がサポートラインまで下がってきたら、そこよりも下がらないように相場は反発しようとします。
価格が「下値」のラインを越えて下がらないように「支持」する力が働くので「下値支持線」です。
基本的にトレンド中の移動平均線はレジスタンスラインとサポートラインになり得ますが、レンジ相場の場合と短期移動平均線はレジスタンスラインとサポートラインの機能を果たすことは少ないです。
トレード方法
実際に平均足と移動平均線を利用しての取引方法を紹介していきます。
今回は、平均足のチャートを使用して移動平均足のインジケーターによる「押し目買い・戻り売り」でトレードしていきます。
ここで使用する移動平均線は4本です。
「20」 「35」 「50」 「75」
上記の期間設定での取引になります。
この組み合わせで取引をする場合、まずトレンドの発生を確かめましょう。
トレンドの発生は平均足の特性と移動平均線の向きを見て判断します。
平均足の特性として、ローソク足を平均化（平滑化）したものであるため、誤差が発生しにくい特性を持ち合わせています。
つまり、平均足は特性として平均足が連続しやすいため、3本同じ方向に足が続いた場合トレンドの発生の可能性があります。
これに追加で、「75」もしくは「50」の移動平均線が連続している平均足と同じ方向に傾いている場合、トレンドの発生が見込まれます。
トレンドの安定は移動平均線を使用して見極めます。
具体的には、移動平均線が4本とも同じ方向に傾いている場合、トレンドが安定しているという事になります。
また、4本とも交わっていない状態か確認しましょう。
・4本とも下向きの場合、下降トレンドという事になります。
・4本とも横ばい、又は何本かが入り組んでいる場合、レンジ相場の可能性があります。
トレンドの安定化が確認できた後にエントリーしていきます。
HIGH（買い）のエントリーをする場合、上昇トレンドを確認できた後、平均足が「35」の移動平均線を上から下に抜けた後で、平均足が「35」の移動平均線を下から上に抜けた場合、エントリーします。
押し目買いなので、トレンドと逆方向に落ちた後、もう一度上昇したタイミングを狙います。
LOW（売り）のエントリーをする場合、下降トレンドを確認できた後、平均足が「35」の移動平均線を下から上に抜けた後で、平均足が「35」の移動平均線を上から下に抜けた場合、エントリーします。
戻り売りなので、トレンドと逆方向に上昇した後、もう一度下降したタイミングを狙います。
ポイントとしては、バイナリーオプションで平均足と移動平均線の組み合わせでは1分足のチャートを使用します。
1分足ではチャートは細かく動くためタイミングを逃さないようにしましょう。
また、1分足であるため騙しも存在するので注意しましょう。
平均足と移動平均線の組み合わせはエントリータイミングが明確で分かりやすいため、とても使用しやすい組み合わせになります。
タイミングが明確なので、見逃しなどのケアレスミスがなければ損をする可能性は低いでしょう。
移動平均線の組み合わせはFXでも頻繁に使用されますが、FXの場合は中期移動平均線や長期移動平均線を使用し、1時間足で観測することが多いです。
バイナリーオプションの場合、1分足で取引されるため、FXよりもエントリーの機会が多く存在します。
他のインジケーターの組み合わせを使用しても、エントリーポイントは比較的多いものとなります。
そのため、エントリーのタイミングが遅れたり、判断に迷ってエントリーができなかった際に「追いかけ」をしないようにしましょう。
まとめ
平均足と移動平均線の組み合わせは、エントリータイミングが分かりやすく人気の組み合わせになっています。
エントリー機会も比較的に多く、エントリーポイントも分かりやすいためミスをしにくい組み合わせです。
しかし、使用するチャートは1分足のため、チャートが激しく動くのでエントリータイミングを逃さないようにしましょう。
また、迷いやミスなどでエントリータイミングを仮に逃してしまった場合、「追いかけ」をしないようにしましょう。
